切手文化博物館について
切手は小さな美術作品とも称えられ、日本はもとより世界各国の人々を魅了してやみません。
世界で初めて切手が発行されたのは1840年のイギリス。日本では1871年(明治4年)、新式郵便の創業とともに4種類の切手が発行されました。
当館は、この郵便創業時に発行され現在もっとも貴重なコレクションといわれる手彫切手を収蔵。さらに140年の間に発行された普通切手・記念切手を発行年代順・系統的に網羅した、本格的な切手の常設博物館です。
また館内には、明治時代に郵便配達夫が実際に使っていた肩掛箱や、郵便局で時を刻み続けた八角時計など、郵便作業に用いられていた品々や貴重な資料も多数展示。情緒にあふれた館内で、切手の魅力や収集の面白さ、郵便文化の奥深さをごゆっくりとお楽しみください。
建物の由来
当館の建物は、岩手県盛岡市にあった馬事文化資料館「稱徳館」を移築したものです。
「稱徳館」は、江戸時代に呉服・古着を扱っていた商家「糸治」中村家に付属していた土蔵2棟を移築して造られたもので、伝統ある建築を保存すると共に、馬事文化資料を保存する資料館として利用されていました。
ここ有馬では、壁は竹木舞に壁土を塗り重ねて漆喰で仕上げ、正面玄関の左右には切手の図案の瓦を埋め込んだ「なまこ壁」を配しました。
また建物の一部には約300年前のものといわれる古材が使われており当時の風格を偲ばせます。
建築には京都金閣寺の茶室を建立した「数奇屋研究所 心傳庵」棟梁木下孝一氏が総監督を勤め、切手の歴史を伝えるにふさわしい建物に仕上がりました。
運営団体
一般財団法人切手文化博物館は、日本及び外国の切手・郵便資料を収集・保管・公開し、郵趣文化の発展に寄与することを目的に活動する公益法人です。
平成元年(1989年)に郵政省(現 総務省)より、財団法人郵趣文化センターとして設立許可され、平成19年(2007年)8月に財団法人切手文化博物館に名称変更し活動を続けてまいりましたが、平成25年4月1日付にて「一般財団法人切手文化博物館」へと移行いたしました。